バドミントンと言えば速いショットを打ってて、とても攻撃的なイメージを持ってる方もいるかも知れませんが、攻撃してる人がいるイコール守ってる側もいるんですよね。
シングルスダブルス問わずに、守備は非常に大事で、レシーブのうまさは基本的にバドミントンそのもののうまさと言っても過言ではないと思います。
男子の場合はとんでもない速さのショットをとるため、女子の場合は粘って相手のミスを誘うためなど、用途も様々です。
今回はそんなレシーブの用途や種類、上達する方法などをご紹介して行きますので、守備にまだ自信がない方は参考にしていってください。
バドミントンのレシーブとは
英語表記はre-ceiveで、意味は受け返すという意味ですね。
その名前と意味の通り、飛んできたシャトルを受け取り相手に返すのがレシーブです。
バドミントンはスマッシュやプッシュ、ドライブなど様々な速い系のショットがあり、それらを相手のコートに返すのがレシーブでとても重要なこと。
とにかく取って相手に返すことが大事で、ダブルスではこのレシーブ力が大きな差となって出てしまうのでしっかりと出来るようにしましょう。
レシーブの重要性
レシーブが下手だとしても、攻撃が上手ければ、スマッシュさえ速ければ勝てるんじゃないか?と少なからず思う方はいるでしょう。
仮に、攻撃が凄い上手い人と守備が凄い上手い人がいたらどっちが勝つかと言ったら、守備側であると思います。
どんなに速いスマッシュだろうと500kmでも出てない限りは触れないということは無いでしょうし、そんなに出る学生はほぼいないでしょう。
スポーツは違いますが、大谷翔平の165kmでさえバットに当てることは出来ますので、相手が全く反応できない速度となると異次元レベルの速さが必要になります。
まぁ、極論なので実際は一概には言えないですが、たとえ攻撃があまりうまくなくても、シャトルをこちら側に落とさなければ負けることはないのです。
現に女子ダブルスなどでは、決めるよりも粘ることが勝敗の秘訣になってるときもありますし、忍耐力の勝負になってる部分もあります。
長いときでは往復100回以上のラリーが続き、それを取り続けるレシーブ力が求められますからね。
それくらいレシーブというのは大事であり、守ることが相手にとって最大の攻撃になるとも言えます。
いくら打っても決まらないと相手は非常にメンタル的に落ち込んだりイライラしたりさせれますからね。
そこから相手のミスを誘う、そんなレシーブがまさに理想のレシーブでしょう。
レシーブの種類
レシーブの種類というよりは、相手が打ってきたショットによって自然ととり方が変わってくるというのが正解でしょうか。
基本的には、スマッシュ、プッシュ、ドライブの三種類を取ることがレシーブと言われています。
それぞれ待ち方や意識の仕方が少し違うので、ショットによってきちんと対応できるようにしていきましょう。
レシーブの基本
レシーブをするということは、自分は守る状態ですので、シングルスなら真ん中に立っていて、ダブルスならサイドバイサイドの形になっているのがまずは重要です。
その状態になったら、体は前に向いて、利き足を少しだけ前に出すような感じで足を肩幅より少し広いくらいに広げ、やや前かがみで腰を落として、気持ちリズムをとるような感じで構えてください。
このときのラケットは立てた状態で、握りは最初からバックハンドで持っているといいと思います。
やってみたらわかると思いますが、レシーブの場合はフォアハンドよりもバックハンドのほうが取れる面積が結構違います。
バックハンドのほうがフォア側も比較的広くカバーできますが、フォアハンドは完全にフォア側に来たシャトルしか取ることが出来ませんから。
しっかりとこの構えができたら、やっとレシーブする準備が完了です。
レシーブの打ち方
一番基本となるのがスマッシュレシーブです。
相手がスマッシュを打ってくる場合、打つ前には上記で紹介した構えになっているようにしてください。
スマッシュは速いので打ってから構えていては間に合わない可能性も高く、しっかりした構えで待っていなければ取れたとしてもいいレシーブとは言えないと思います。
しっかりと構えて、前後左右どこに飛んできてもいいように準備してください。
そして、シャトルが飛んできたらいざレシーブです。
シャトルを取るのは必ず体の前で取るようにし、使うのは体の動きと肘から先の力のみですので、腕を大きく振ったりすることはしないでください。
腕を大きく振ったらスマッシュに対応できないでしょうし、取れでも次の行動に遅れが生じますので、使うのは基本腕から先と手首の力です。
スマッシュは速いので、返すだけでいいなら無駄に大きく振らなくても軽く当てるだけで十分に返せます。
あと、体に近いところで取るとしっかりした返球も出来ずにミスへ繋がってしまいます。
ダブルス前提ですが、恐らく全く届かない場所にスマッシュが来ることは少ないと思うので、打ち出しをしっかり見て、すぐ対応するようにしましょう。
遠くまで飛ばしたい場合は体の手前でしっかり捉え、体全体で上にバネのようにする力も加えて打つといいでしょ。
ドライブでレシーブ
相手のスマッシュやプッシュが甘く来たときはドライブでレシーブできるようにしましょう。
返球が高いとわかったらラケットをさげずに、ドライブで叩き返すレシーブです。
これは相手からすれば、打ったばっかなのに一瞬で返ってくるという本当に嫌なショットですので、狙える時は狙ってください。
理想は相手がスマッシュなどを打った側と反対にバシッと打ち返す感じです。
フォア側だったら腕を振り回さないように脇をしっかり締めて打つようにしてください。
普通にドライブを打つ感じと同じですが、レシーブの頭だった時にとっさの判断で切り替えなきゃならないので、相手の返球の打球判断は早く出来るように練習してください。
レシーブの際に意識してほしいこと
上記までのことをしっかりやってくれれば、とりあえずレシーブというものは出来るようになると思います。
そうなってきた方は、更に一段階レシーブに対しての意識を上げていきましょう。
レシーブは確かにあくまで守備ですが、こちらが攻撃に転じるように打つこともとても大事です。
スマッシュなどが来る時は守備のときなので、そこまで余裕が無いので基本ロングで返してしまいがちですよね。
ネット前には前衛がいますし、とっさにきれいに落とすイメージも湧きづらいので、安全を考えて上げてしまうことが多いとは思います。
それで全然間違いではないですし、上げ続けていれば相手が折れるというのも十分作戦の1つです。
ですが、ネット前にもしっかり返せるようにすると、レシーブの幅は大きく広がるでしょう。
こちらの攻撃に転じるようにゲームを操作することも出来るようになりますし、それにドライブ系のレシーブなどを合わせていけば、守備が立派な攻撃になります。
出来ないことをやろうとして失敗するのは意味がないので、まずは基本のレシーブをしっかりネット前と奥に返す練習をして、余裕ができたらその場の判断で相手が嫌がるレシーブを出来るようにしましょう。
レシーブの練習
基礎打ちの場合は、相手にスマッシュを打ってもらったりしてやることが多いと思います。
基本的にスマッシュアンドネットが多いと思いますが、ネット前に落とす時は浮かないように意識してやってください。
たまに上げるか落とすかわからないという感じで、ランダムな感じでやるのも非常に効果的であると思います。
ノックの場合も同様で、ノッカーが上げる、スマッシュを打つ係が打つ、それをレシーブするというのがいいと思います。
なるべく早めの球に慣れるためにも、やや前の位置で打ってもらうと良いですね。
どちらも上げるならしっかり奥まで上げる、落とすなら少しでもネットギリギリで前に落とすのを意識して、余裕があればコースも意識しましょう。
個人練習
シャトルを使う場合は、自分のちょっと前にシャトルを放って、それを打つ練習というのがあります。
相手側手前にカゴなどを置いて、真ん中より少し後ろくらいから、そこをひたすら狙うなども良いでしょう。
早い打球を返すわけではないので、これをやる場合はフォームやコントロールを意識してやってください。
シャトルを使えない場合は素振りとなります。
前後左右にスマッシュなどが来たのをイメージし、自分はどんな返球をしたのかをしっかりイメージして取り組むようにしてください。
この際に、手首を鍛えるために、手首の返しだけでラケットを振るのも手軽でいいトレーニングになることでしょう。
後は、一人練習で理想なのは壁打ちですね。
少しでも速い返球が理想ですので、こちらは常に強めに打って速いシャトルに即座に対応できる反射神経などを鍛えるのにはもってこいの練習です。
壁打ちは返球が予想しづらい部分もあるので、そういった意味ではとても実践に近いものがあるので効果的ですね。
初心者の方
初心者の方や女性の方は当てるのだけでも精一杯で、速いスマッシュなどには恐怖などもあるかもしれません。
確かに顔付近に来たら怖いですし、当たったら痛いですが、後ろから打ってくるスマッシュならちゃんと見てれば当てることは絶対にできると思います。
たとえ奥に返すために上げることは出来なくても、最低限当てれればそれでオッケーです。
まずは深く考えずに、怖がらないでちゃんとみて、とにかくラケットに当てる。
それが出来るようにあってきたら相手側に返す、少しづつ距離を伸ばすなど、徐々にステップアップしていってください。
初心者相手にネット前から全力で打ってくる人はいないと思いますので、まずは怖がらずにシャトルをしっかり見るようにしましょう。
もし初心者相手にネット前から本気で打ってる人は危ないので絶対にやめてください。
まとめ
レシーブは非常に重要で、男子は高速スマッシュを取らなければなりませんし、女子はひたすら粘らなければなりません。
そういった面で考えて、レシーブの弱さは自身の実力を表していると言っていいでしょう。
何度かいいましたが、シャトルを落とさなければ、決められなければ負けることは無いのです。
大会などで上位に来る人はスマッシュの速さやテクニックに目を奪われがちですが、実際はレシーブ力がずば抜けていることでしょう。
しっかりと正しい構えをしてシャトルを待ち、コンパクトな打ち方で返球できるようにしてください。
守備でありながら隠れた攻撃でもあるレシーブは、勝つためにはとても重要な技の1つですので、一生懸命練習してうまくなってくださいね。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。